【初心者向け】ワインの開け方を徹底解説!ワインオープナー5種の使い方も解説

ワインを抜栓している男性

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ワインを楽しむには、正しい開け方が重要です。しかし、ワインや栓の種類によって開け方が異なるため、初心者にとっては難しい場合があります。この記事では、ワインの栓の種類や開け方、ワインオープナーの使い方を解説します。

記事を読めば、自宅でもレストランでも、上手にワインを開けることが可能です。ワインを開けるコツは、栓の種類を見極めることです。コルク栓やスクリューキャップなど、種類に適した開け方があります。適切な道具と手順があれば、簡単に開けられます。
» ワインを楽しむなら知っておきたい!ワインの基礎知識を理解しよう

嫁ちゃんソムリエ

ワインのプロが、初心者の人にもわかりやすく解説します。

目次

ワインの栓の種類と開け方

ソムリエナイフとコルク

ワインの栓の種類は、以下のとおりです。

  • コルク栓
  • スクリューキャップ
  • ヴィノロック
  • ゾークキャップ
  • 蝋キャップ

栓の種類によって開け方が異なります。

コルク栓

コルク栓はコルク樫の樹皮から作られた天然素材で、ワインの熟成に最適です。通気性があるため長期保存に向いており、年代物のワインによく使われます。コルク栓は、開栓時の「ポン」という音や高級感、環境にやさしい素材が特徴です。開けるには専用のオープナーが必要です。コルク臭には注意しましょう。

開栓後は立てて保管します。コルクの品質がワインに影響するため、湿度管理が重要です。コルク栓のワインは、開栓すると空気に触れて香りが広がります。

筆者

コルクには微細な穴が無数にあり、酸素が入り込むことで熟成が促されます。

嫁ちゃんソムリエ

コルク栓を使用しているワインがすべて熟成タイプではありません。熟成に向かないワインでもコルク栓を使用しているものがあります。造り手のこだわりですね。

スクリューキャップ

ワイン スクリューキャップ

スクリューキャップは、プラスチック製や金属製のキャップがボトルの口に巻きつけられており、手で回して開けられます。スクリューキャップの特徴は、以下のとおりです。

  • 密閉性が高い
  • 酸化しにくい
  • 長期保存に向いている
  • 開栓しやすい
  • 再栓しやすい

スクリューキャップは、若いワインや早飲み用のワインに向いています。キャップが欠ける恐れがなく、コストが安い点もメリットです。リサイクルできるため、環境に配慮する方にもおすすめです。初心者でも簡単に開けられるため、すぐ楽しめます。

ヴィノロック

ヴィノロックは、コルクの代替品として開発されたプラスチック製のワイン栓です。密閉性が高く、ワインの品質が保てる点や取り外しと再栓が簡単な点、環境にやさしい素材が特徴です。酸素透過性が低いため、ワインの酸化も防げます。カラフルなデザインがあり、ボトルの装飾が楽しめる点も魅力です。

長期保存には不向きなため、若いワインや早めに飲むワインに使用されます。コルク臭がない点もメリットです。初心者でも扱いやすく、ワインを気軽に楽しめます。

ゾークキャップ

ゾークキャップ
ゾークキャップ(引用:株式会社アステックエンジニアリング)

ゾークキャップは、スパークリングワインに使用される金属製のキャップです。ビール瓶に似た形状で、瓶の口に被せるように付いています。ゾークキャップのメリットは以下のとおりです。

  • 開栓器具が不要
  • 再密閉が可能
  • 酸化防止効果
  • コルク臭なし
  • 環境にやさしい素材

初心者でも扱いやすく、パーティーでも手軽に楽しめます。比較的新しい種類の栓ですが、便利なため人気が高まっています。ワインの品質を保ちつつ、開けやすさを重視したい方におすすめです。

蝋キャップ

蝋キャップ

蝋キャップはコルク栓よりも密閉性が高く、ワインの酸化を防ぐ効果に優れています。主に、高級ワインや長期熟成を目的としたワインのボトルの口を覆うために使用される栓です。

近年では、蝋が環境に優しいことから自然派ワインやボトルの個性を出すために使われることも増えてきました。見た目が美しいだけでなく、コルクを保護する機能もあります。蝋キャップの開け方には、以下のような方法があります。

  • ワインオープナーやソムリエナイフを使用する
  • ナイフで蝋を切り取る
  • 熱湯で蝋を柔らかくしてから取り除く

蝋はすべて取り除く必要はありません。ただ、蝋の色や模様がワインのブランドを象徴している場合、蝋をできるだけ残すよう慎重に開けてください。蝋キャップを開けるときは、蝋の破片が飛び散ることがあります。目に入らないよう注意が必要です。コルク栓まで抜いたら、ボトルの口を拭いて破片を除去しましょう。

筆者

最も簡単な開け方は、蝋キャップの中央にソムリエナイフのスクリューをねじ込み、蝋ごと引き上げる方法です。

嫁ちゃんソムリエ

プロの現場でも、スクリューを蝋にねじ込む方法が最も主流ですよ。

ワインオープナーの種類と開け方

ソムリエとワインオープナー

ワインオープナーには以下の種類があります。

  • ソムリエナイフ
  • ウイング型オープナー
  • T字型オープナー
  • ツインブレードオープナー
  • 電動オープナー

自分に合ったオープナーを選ぶと、ワインをより楽しく開けられます。

ソムリエナイフ

ソムリエナイフは折りたたみ式で持ち運びやすく、外出先でも手軽に使用可能です。本体やフォイルカッター、コルクスクリューで構成されています。ステンレス製が多く、プロのソムリエも愛用する信頼性の高いアイテムです。

以下の手順で使います。

  1. フォイルカッターでキャップシールを切り取る
  2. コルクスクリューをコルクの中心に垂直に差し込む
  3. レバーを支点にしてコルクを引き抜く
筆者

ソムリエナイフは絶対に使いこなしたいアイテムです。動画でも使い方の手順をを紹介しておきます。

嫁ちゃんソムリエ

数あるソムリエナイフの使い方動画で、プロが最も分かりやすいと思った動画です。

価格帯や素材はさまざまで、高級なソムリエナイフの場合、ハンドルが木製のものや装飾されたものもあります。メンテナンスが簡単で長く使えるため、ワイン愛好家やソムリエの必須アイテムです。

ウイング型オープナー

ウイング型オープナー

ウイング型オープナーは、初心者でも簡単に使えるワインオープナーです。力をあまり使わずにコルクを抜けます。手順は以下のとおりです。

  1. ハンドルを上げ、2本のレバーを開く
  2. コルクの中心にスクリューを差し込む
  3. ハンドルを押し下げ、レバーを閉じてコルクを引き抜く

ウイング型オープナーは安価で材質の選択肢が多く、耐久性に優れる点が特徴です。コルクやボトルに傷がつきにくくなります。力の弱い方や高齢者にも適しており、レストランなどでもよく使用されます。

T字型オープナー

T字型オープナーは初心者にも使いやすく、コスパも良いのでワイン愛好家におすすめのワインオープナーです。長いT字型の柄と短いスクリューで構成されており、柄を回転させてスクリューをコルクに差し込みます。コルクが完全に抜けるまで回し続けると、ワインを開けられます。力はあまり必要ありません

T字型オープナーは安価で広く普及しているため、手に入れやすい点がメリットです。大きめのボトルも開けられ、耐久性が高く、長く使えます。洗浄も簡単で、コルクを傷つけにくくなっています。デメリットは、収納にスペースを取ることです。

ツインブレードオープナー

ツインブレードオープナーは、2枚の細長い刃がついている点が特徴です。コルクの両側から刃を差し込んで栓を抜きます。コルクを折りにくく、深く刺さったコルクも真っすぐ抜けるため、コルクを傷つけにくい点がメリットです。古いワインや長期熟成ワインに適しています。

使い方も簡単で、初心者でも使いやすいワインオープナーです。ワインショップやソムリエに人気ですが、価格は他のオープナーよりやや高めになります。

電動オープナー

電動オープナーは、ボタンを押して簡単に栓を開けられ、初心者でも失敗しにくいワインオープナーです。電動モーターでコルクを抜くため、開栓に時間がかからない点が特徴です。力を必要とせず、コルクの種類にかかわらず使えます。バッテリー式と充電式があり、頻繁にワインを開ける方に最適です。

デメリットは、価格が高めな点です。フォイルカッターが付いている機種だと、より使いやすくなります。静音設計の機種の場合、静かな場所でも使用可能です。耐久性が機械式より劣る場合があり、メンテナンスが必要になります。

ワインオープナーがない場合の開け方

ワインオープナーが無くて困っている男性

ワインオープナーがない場合の開け方は、以下のとおりです。

  • ネジやドライバーで開ける
  • フォークやナイフで開ける
  • ボトルの底を壁に叩きつけて開ける

ケガや味の劣化には注意しましょう。緊急時以外は、お好みのワインオープナーを使ってください。

ネジやドライバーで開ける

ネジとドライバーでワインの栓を開ける方法は、急にワインを飲みたくなったのにオープナーがない場合に役立ちます。手順は以下のとおりです。

  1. ネジとドライバーを選ぶ
  2. コルクの中心にネジを差し込む
  3. コルクの3/4程度までネジを入れる
  4. ゆっくりと引き上げる

ネジはコルクより長く、太すぎないサイズを、ドライバーはネジに合うサイズを選びましょう。ネジを差し込むときは、真っすぐに差し込んでください。斜めに刺すとコルクが割れる可能性があります。ネジをコルクに深く入れすぎると抜きにくくなるため、注意してください。急に強く引くとコルクが割れる場合があります。

コルクが抜けたら、ネジからコルクを取り外します。

フォークやナイフで開ける

テーブル ナイフとフォーク

フォークやナイフでワインの栓を開ける方法を覚えておくと便利です。フォークの先端をコルクに刺し、ゆっくり回転させて引き抜きます。ナイフの刃をコルクの端に沿って差し込み、少しずつ押し込む方法もあります。フォークやナイフを斜めに刺し、てこの原理で引き抜く方法も有効です。

複数のフォークを使い、コルクの周囲から少しずつ引き上げる方法もあります。ナイフの背をコルクの側面に当て、回転させて少しずつ押し上げても開けられます。コルクを傷つけたり、破片が混入したりする可能性があるため、注意してください。

ボトルの底を壁に叩きつけて開ける

ボトルの底を壁に叩きつけて開ける方法は危険を伴うため、あまり推奨しません。ボトルを逆さにして壁に押し付け、ボトルの底を壁に強く叩きつけると、コルクが少しずつ押し出されます。コルクがある程度出てきたら、手で引き抜いてください。ガラスが割れないよう、力加減に気をつけましょう。

筆者

タオルなどを敷き、壁が傷つかないようにしてください。失敗するとワインが飛び散ります。

コルクが折れたワインの開け方

コルクが折れたワインの開け方は、以下のとおりです。

  • スクリューを斜めに差し込む
  • ツインブレードオープナーを使う
  • コルクを瓶内に押し込む

折れたコルクを抜くときは、焦らずに対処することが重要です。

スクリューを斜めに差し込む

スクリューを45度ほどの角度で、コルクの端から1/3ほどの位置に差し込みます。ゆっくりと力を加えて回転させます。コルクが動き始めたら、少しずつ角度を垂直に戻して引き上げてください。破片が落ちるリスクが減り、コルクが傷つかない点がメリットです。1度で抜けない場合、何度か繰り返しましょう。

筆者

イメージしやすいように、動画でも紹介しておきます。

嫁ちゃんソムリエ

使う道具は、ソムリエナイフがおすすめです。

ツインブレードオープナーを使う

ツインブレードオープナーは、他のワインオープナーより少ない力で栓を抜ける点が特徴です。折れやすい古いコルクにも適しているため、コレクションワインを開けるときも重宝します。コルクを傷つけにくい点もメリットです。使用後は刃を清潔に保ちましょう。手入れを怠ると、衛生面に問題が出ます。

筆者

前述の「ワインオープナーの種類」で紹介したツインブレードオープナー。もう一度使い方を解説しておきます。


» ツインブレードオープナーの使い方

嫁ちゃんソムリエ

プロの現場ではコルクが折れた時、ソムリエナイフでも対応できない場合に「ツインブレードオープナー」を使います。

コルクを瓶内に押し込む

コルクを瓶内に押し込む方法は、ワインを開ける最後の手段です。清潔なナイフやスプーンの柄で、コルクが完全に瓶内に落ちるまで、ゆっくり押し続けます。コルクが落ちたら、ワインをデカンタなどに注ぎます。注ぐときは、コルクが出ないよう注意してください。フィルターやこし器でコルクの破片を取り除きましょう。

コルクが瓶内に落ちると、ワインの風味が変わる場合があります。古いワインだと、コルクが砕けやすいため気をつけてください。

ワインの開け方に関するよくある質問

よくある質問 

ワインの開け方に関するよくある質問は、以下のとおりです。

  • 古いワインを開けるときの注意点は?
  • ワインに入ったコルクの破片を取り除く方法は?
  • コルクが割れないための対策は?

古いワインを開けるときの注意点は?

古いワインを開けるときの注意点は、以下のとおりです。

  • ゆっくりと慎重にコルクを抜く
  • デキャンタージュを行う
  • コルクの状態を確認する
  • 適切な温度に調整する

ボトルを立てて数日置いておくと沈殿物が底に沈み、栓を開くときに混ざりにくくなります。開栓後は空気に触れさせると、香りや味わいが開きます。長時間放置すると酸化が進むため、早めに飲み切ってください。古いワインを開けるときは、専門家にアドバイスをもらうのも有効です。

経験豊富なソムリエや販売店のスタッフに相談すると、正しい開け方を学べます。

ワインに入ったコルクの破片を取り除く方法は?

デキャンタ ワイン グラスに注ぐ

ワインに入ったコルクの破片を取り除く簡単な方法は、デキャンタでワインを注ぐことです。デキャンタを使うとコルクの破片が底に沈むため、ワインだけを注げます。コーヒーフィルターやティーストレーナーで、ワインをろ過する方法もおすすめです。細かい破片も簡単に取り除けます。
» デキャンタとは?目的と正しいやり方や注意点を解説

家庭にある道具を使う場合、ペーパータオルや細かい網のカゴでろ過する方法もあります。ガーゼを瓶の口に当てて注ぐ方法も有効です。時間がある場合、ワインをしばらく立てておくとコルクの破片が沈殿します。注ぐときは破片が入らないよう慎重に傾けましょう。専用のワインフィルターも役立ちます。

コルクが割れないための対策は?

コルクを割らずにワインの栓を抜くには、正しい方法で開けることが重要です。コルク栓に対して、ワインオープナーを垂直に差し込み、ゆっくりと回しながら抜きます。急いで力任せに抜こうとすると、コルクが割れる原因になるため注意してください。コルクを柔らかくする方法も有効です。

開ける前にコルクを少しぬらすと、柔らかくなって割れにくくなります。ボトルの首を少し温める方法も効果的です。安価なワインオープナーは、コルクを傷つけたり割ったりしやすくなります。高品質なワインオープナーを使いましょう。ワインの保管方法も重要です。

古いワインは適切な温度で横にして保管すると、コルクの乾燥を防げます。開ける前はコルクの状態を確認し、慎重にゆっくりと抜きましょう。
» ワインの保存方法やセラーがない場合の保存方法を解説!

まとめ

ワイン グラスに注ぐ

ワインの栓の種類や開け方、ワインオープナーの使い方、ワインオープナーがない場合の開け方などを紹介しました。ポイントを押さえれば、初心者でも自信を持ってワインを開けられます。正しい方法でワインを開け、ワインの風味や香りを最大限に引き出しましょう。
» ワイン選びの基本からおいしく飲むためのポイントを紹介!

ワインを抜栓している男性

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この記事を書いた人

日本ソムリエ協会認定のソムリエ夫婦です。
プロの感性を活かして、本当に美味しいワインをご紹介。
ただのレビューサイトではなく、ワインの基礎も分かりやすく学べます。
ワインを自分で選べるようになりたい人は当ブログをお役立てください!

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